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EAHCの航海用電子海図


 EAHC(East Asia Hydrographic Commmision、東アジア水路委員会)は、南シナ海の小縮尺の電子海図を無償で刊行しています。最新維持は、月1回行われているようです。電子海図は、S-63 による暗号化はされておらず、利用条件を満たせば誰でも自由にここからダウンロードして利用できます。


1. 刊行セル
 以下の4セルが刊行されています。UPDN は、2006年5月時点です。

セル名 編集縮尺 航海目的 刊行年月 UPDN
EA200001 700,000 General 2005年3月 10 表示例
EA200002 700,000 General 2005年3月 1 表示例
EA200003 700,000 General 2005年3月 11 表示例
EA200004 700,000 General 2005年3月 0 表示例
注)表示例は、SeeMyDENC によるスクリーンショットです。SCAMIN の関係で、水深が表示されている場合と、表示されていない場合があります。


2. 特徴
 EAHC の電子海図は、関係各国の紙海図や電子海図を元ネタに作られています。どうやら、中国の紙海図による部分が多いと思われるのが、南砂諸島付近の以下の表示例です。



 地名は、OBJNAM を画面に表示しています。S-57 では、OBJNAM は、英語の名称を入れる事になっているのですが、これは、どう見ても中国語のローマ字(?)表記です。'NANSHA QUNDAO' は、多分、南砂諸島の事でしょう。英語名は、'Spratly Islands' です。また、'Yinqing Qunjio' に至っては、何のことだか、さっぱりわかりません。


3. 面白いもの
 南砂諸島近辺には、面白いものがいつくかあります。


 画面右上に赤い船は、LITVES(Light Vessel、灯船)です。日本にも昔はあったそうですが、もう、お目にかかる事はありません。
 下の画面は、さすが、領土問題のある地帯と思わせるオブジェクトです。



 これ、FORSTC(Fortified Structure、要塞)です。環礁にどんな要塞を作ったのでしょうか?興味津々です。
 さて、下の画面は、塔なのですが...



 INFORM には、'watch tower' と書いてあります。監視塔ですね。多分、敵が来るのを見張っているのでしょう。でも、ELEVAT(Elevation)は 1.8 です。たった、’1.8m’ そこそこの監視塔?。敵の目をくらます作戦だったりして... だったら、Unknown にすればいいのに。

 この海域を見ていると、障害物をあらわす赤い丸印が多い事が気になります。


 これは、UWTROC(Underwater rock, Awash rock、暗岩・洗岩)です。漫然と見ていると、気が付きませんが、周りの水深を見てください。この UWTROC は、何と、水深が 2,000m から 5,000m の間の DEPARE の中にいます。OBJNAM(Object name、名前)がある事から、どこかに実在するのでしょうが、何とも不自然です。
 多分、この海域の電子海図は、昔の測量を元にした紙海図から作成されたのでしょう。一旦海図上に記載された障害物は、たとえ不自然であっても、海図上から取り除く事はできません。測量を行い、その障害物が無い事を確認しなければなりません。この海域は領土問題があるので、測量がままならないのでしょう。




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